子供の頃、音楽が嫌いだった。いや、嫌いになったと言うべきか。音楽の先生が嫌いだったからだ。
その人は、僕の声が変だと言った。その説明がどうしても納得できなかった。
それから、歌うのが嫌になった。
ピアノは女の子が習うものだと思っていた。ピアノを習う時間があったら、ドッジボールをしていたほうがましだと思っていた。
そんな僕が、中学生になった時、フォークギターを買ってもらった。
朝から晩までギターをさわっていた。吉田拓郎・かぐや姫に憧れた。
そして、彼らの歌を毎日、風呂場で歌った。レコードと同じように弾くのが課題だった。
レコードを聞いては練習して、また、聞いて。レコードから聞こえるのギターの音色が羨ましかった。
同じ音が出したかった、でも、自分のギターはそんな音は出なかった。だから、いつかあのギターを手に入れてうまく弾いてやろうと思った。
今、僕のギターは5本ある。
狭い部屋を狭くしている困ったギター・コレクターだと思う。だから、これでも、2本を後輩にプレゼントした。
想いでのフォークギター・芝居のために購入したクラシックギター・ついつい買ったフェンダーのレスポール・キャンプと旅公演に持ち歩くマーチンのバックパッカー
オベーションというロゴに憧れて
5時間悩んで買ったオベーションギター。
こうして並べると、それぞれに思い出があるものだ。
だが、まだ憧れのあのギターは手に入れられないでいる。当分はパソコンにお金を掛け過ぎているので、自重して、今は、店に近づかないようにしているかな・・・・。
最近は芝居の為の音楽を考えることが多くなったので、ジャンルにこだわらずいろいろな音楽を聴いている。
あと、ピアノが弾けたらなって思うなあ。